2019年8月号室内装飾新聞『「映(ば)える」インテリア』

「映(ば)える」インテリア

2018年の新語大賞にも選ばれた「映(ば)える」という言葉。
元々はインスタグラムなどのSNSに投稿した写真が鮮やかで際立っている時などに使う「映(ば)え」が独立し、動詞「ばえる」として浸透。現在はSNSに投稿するかどうかに関わらず、見栄えがいいもの、輝いて見える、ひときわよく見えることを「ばえる」と表現するようになったと言われています。
「映える」インテリアかどうか。これからのインテリアにとっては重要な判断基準となるポイントですが、つまりは立体である空間を壁装やスタイリングで上手に活かし、その空間独自の「見せ場」を効果的に作ることが、=「映える」インテリア、だと私は考えています。「映える」ことを意識すれば、おのずとその空間ならではの魅力を最大限引き出すことになります。
インテリアで物件の見え方を変える「ホームステージング」は、「映える」空間を作ることで、中古物件の流通促進を目的に広がっています。賃貸も売買も不動産探しの第一歩はWEB検索が大半という昨今、「映える」物件かどうかは、集客を大きく左右する要素であることは間違いないと思います。
特に効果的な「映える」壁装のポイントを一つ挙げるとすれば、「パターンの活用」です。パターンの持つ“特徴”を見極め、貼り方、使用箇所を空間の意図にぴったり合わせることが出来れば、空間は「映える」。今までの事例では、一面貼りのみでなく、正面と左側面、天井と右側面など、一つの空間への二面か三面貼りによって、空間の良さが引き出だされるケースが多く見られました。
壁装はどのような空間も「映える」インテリアへ変えることが出来る“力”を持っています。鍵を握るのは“使い方次第”だからこそ、魅力的で奥の深い世界だと感じています。

2019年8月1日号 室内装飾新聞 インテリアトレンド情報に掲載
*尾田恵のインテリアトレンドレポート/月1回連載中

室内装飾新聞201908月号

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