2019年4月号室内装飾新聞 「時代はボタニカル」

時代はボタニカル

春だから、というだけでなく今“ボタニカル”が人気です。

“ボタニカル”とは、植物の、植物から作られた、という意味合いで、ファッションや美容の世界、インテリアでもここ数年人気のワードです。ラフなリラックススタイルやナチュラル志向が増えるに従って、植栽を取り入れた“ボタニカルな空間”はカフェやオフィスなどさまざまな場所に取り入れられるようになり、空間の“ボタニカル比率”は上がる一方になりました。私が企画した光過敏の方にも優しい照明「アクティブケア・ライティング」(大光電機)のセードのパターンも“ボタニカル”。これは開発に向けての独自調査の中で他のパターンよりボタニカルがリラックスするという結果から導いたものでした。人への優しい配慮が求められる今、まさしく“時代はボタニカル”だと感じます。

植栽を空間に置く、植物柄のクロスやファブリックを取り入れる、グリーンなど植物イメージの色を取り入れる、ことは一般的に“ボタニカルインテリア”をつくるための方法だと言われていますが、今後はさらに「植栽が活きる空間を作る」意識が高まると思います。ボタニカル柄を使う、という点に留まらない、空間全体から「ボタニカルを活かす」視点です。今人気のラフで不揃いな植栽たちを引き立てる色、マットでざっくりとした質感、自然と近い木目や有機的なパターンなど。内装計画の際に、これらは植栽を活かす存在として登場する場面が増えそうな予感です。近頃の私の仕事でも、マット塗装や塗装ライクな壁紙、グレージュ系やシックで自然派のカラーは出番の多い内装アイテムになっています。

空間は一つ一つの積み重ね。空間が出来上がった最後の最後に、“ボタニカル”が活きるインテリア素材はこれからの“進化系ボタニカル時代”に向けても、期待するジャンルだと思います。

2019年4月1日号 室内装飾新聞 インテリアトレンド情報に掲載
*尾田恵のインテリアトレンドレポート/月1回連載中

室内装飾新聞201904月号

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