安田日本興亜健康保険組合の大手町オフィスにて、
従来、書庫として利用されていた空間を、リフレッシュルームへとリニューアル。
空間全体の企画・インテリアデザインを担当させていただきました。
近年、健康経営、生産性向上などから、就業時間中の“小休憩”への注目が高まっており、
オフィス内外で休憩スペースを設ける企業は増加傾向にあります。
また、プレゼンティーイズム(疾病就業)対策としても、その効果が期待されています。
今回、“きっかけ”を意味する「CUE」(休)をテーマに、
小休憩や軽い運動、コミュニケーションの促進など、健康行動のサポートを目的に、
インテリア健康学「Active Care(アクティブ・ケア)」の観点から、プランニングいたしました。
リアルとフェイクを掛け合わせた大木を中央に配置。
空間全体の緑視率を高めつつ、
スペースをゆるやかに仕切ることで、多目的な用途で利用できる空間としました。
床には柔らかな踏み心地の芝生をイメージしたカーペットを採用。
就業空間とのメリハリを演出し、
足裏からの刺激と視覚、両面から心のスイッチを切り替える工夫を取り入れました。
手前のエリアでは、高さ違いの有機的な豆型と三角形のデスク、2種を配置。
コミュニケーションしやすい角度の席配置を可能にしました。
椅子は、あえてサイズ違い、デザイン違いの椅子をセレクト。
人間工学の観点から、
負担を軽減し、さまざまな体格の方が使いやすい環境として整えました。
窓際のハイテーブルは、太陽光を浴びながら、立位の小休憩を可能に。
ハーフシーティングチェアもプラスし、
「立つ」と「座る」の中間姿勢など、体位を変える行動(=すわりっぱなしを防ぐ)を、
無理なく実施できる環境をつくりました。
空間の奥は、四季折々の動画を眺めがら、軽い運動ができるスペースに。
ストレッチやヨガ等、短時間でも、身体をほぐすことができる場所を設けました。
芝生で寝転がるように、肩こり・腰痛予防のための運動が、手軽に行っていただけます。
公衆衛生学、人間工学、インテリア健康学「Active Care(アクティブ・ケア)」の観点から、
「インテリア×医療」をデザインコンセプトに、
心身を癒し、リフレッシュ行動(=健康行動)の促進を目指しました。
安田日本興亜健康保険組合
74事業所約7万人(被保険者+被扶養者の合計)が加入 *2024年11月現在
■リフレッシュルーム完成後のエピソード■ *一部抜粋
腰に負担を感じた職員が、人間工学に基づいた椅子を自然と選び
使用後には「腰の負担が軽減された」という感想が多くあった。
フェイクグリーンはリアルな質感で
「木陰で休んでいる感覚になる」と好評。
芝生のカーペットは色が美しく「癒される」という声が多く聞かれた。
靴を脱ぎ、床へ座りストレッチやリラックスする様子もあった。
ハーフシーティングチェアが「バランスボールのように使える」
「筋肉を使っている感覚がある」と好評の声が多く寄せられた。
完成後、リフレッシュルームをご使用いただいた職員の皆さまから、
さまざまな健康行動に関するお声をいただいております。